• レッスン教室検索
  • お問い合わせ

Column[ コラム ]

ピアノは何歳から始めるのが理想?ピアノ教室に通うメリットも解説

ピアノは何歳から始めるのが理想?ピアノ教室に通うメリットも解説

ピアノはいつからでも始められる趣味として、年齢を問わず人気があります。しかし、幼少期からピアノを習うことで絶対音感やリズム感が身につく、育脳に効果的という意見もあり、子供にいつから始めさせるべきか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

当記事では、ピアノは何歳から始めるのが理想なのか解説します。幼少期からピアノを始めるメリットや教室に通わせる判断基準も紹介するので、ピアノを始める年齢にお悩みの人はぜひ参考にしてください。

ピアノは何歳から始めるのが理想?

「ピアノは何歳から始める」という厳格なルールは存在せず、任意のタイミングで開始できます。ただし、ピアノを始める目的によっては理想のタイミングが存在するため、子供の成長を願う人は、以下で解説する基準を理解しておきましょう。

絶対音感を身につけたい場合

ピアノを通じて絶対音感を身につけさせたい場合は、5歳以下で始めることがおすすめです。そもそも音感とは、聞いた音の高さを認識する能力を意味します。音感の1つにあたる「絶対音感」とは特定の音を聞いた時、他の音と比較することなく瞬時に高さを認識する能力です。

教育心理学の研究調査によると、絶対音感の発達には限界年齢が存在します。絶対音感の発達している人の多くが音楽レッスンを開始した時期は5歳以下で、6〜7歳で音楽レッスンを開始した多くの人は絶対音感が身についていません。

出典:教育心理学研究「なぜ絶対音感は幼少期にしか習得できないのか?」

子供が絶対音感を身につけることのメリットは下記の通りです。

  • 歌が得意になる
  • 1回聴いた音楽を忘れにくくなる

学校生活では、歌を歌う場面が多くあります。絶対音感を身につけて歌が得意になり、友達や先生の前で披露できれば、子供の自信につながるでしょう。

リズム感を身につけたい場合

リズム感を身につけさせたい場合は、ピアノを練習できる段階で極力早く始めることがおすすめです。リズム感とは、音楽のテンポを捉えたり、リズミカルに身体を動かしたりする能力です。また、リズム感は運動神経の良さやコミュニケーションの円滑さに影響する能力とも言われます。

リズム感を効率的に鍛えるためには幼少期から多くの音楽に触れさせて、リズムを取る練習を行うことが重要です。早い段階から音楽に合わせて体を動かすリトミックやピアノに触れさせれば、自然にリズム感を鍛えられます。

育脳を意識する場合

ピアノを弾く際は耳・目・指・脳のすべてを使用するため、脳に良い刺激が加わり、健全な成長を後押しできます。育脳効果を狙う場合もピアノを練習できる段階になったら、極力早く始めることがおすすめです。大まかな目安としては育脳効果を意識する場合、3歳前後からピアノを始めさせます。

脳科学者・澤口俊之氏の研究によると、ピアノを習っている子供は英会話、習字、スポーツ系の習い事をしている子供と比較し、人間性知能であるHQと問題解決能力や社会性、創造性などに影響するワーキングメモリが高水準です。

HQが向上すると、一般知能も高まる効果に期待できます。またHQが高い人は、目標に向かって前向きに行動したり、円滑な人間関係を構築したりすることが得意です。一般知能やワーキングメモリは社会的な成功を助ける能力と言われるため、ピアノを練習させることで子供の未来が明るくなる可能性があります。

出典:いまこそ音楽を!第3章:脳科学的観点から「澤口俊之先生インタビュー」

ピアノを幼少期から始めるメリット

ピアノは何歳からでも取り組める習い事ですが、幼少期に始めるメリットが多くあります。以下で幼少期からピアノを始めるメリットを詳しく解説するので、何歳から教室に通わせるか悩んだときにお役立てください。

家族や友達と一緒に楽しめる

幼少期からピアノを始める場合、親子で教室に通う方法があります。ピアノ演奏の得意な保護者が親子教室に通えば、家庭内でコミュニケーションを取るきっかけができ、関係性が深まるでしょう。

保護者がピアノを練習している姿を見た子供は、目標に向かって努力する重要性を学習できます。親子連弾に挑戦すれば達成感を共有でき、より関係性を深めることが可能です。

また、ピアノが上達すれば、友達と一緒に演奏を楽しめます。ピアノが得意な子供は合唱コンクールで伴奏を担当して活躍できるでしょう。

趣味や特技にできる

ピアノは、生涯通じて取り組める趣味としても人気があります。学校や会社で失敗してストレスを感じている時、趣味のピアノを楽しめれば気分転換できるでしょう。

ピアノを特技にすれば友人・同僚の結婚式のようなイベントで、演奏を披露できます。また、大人のピアノサークルに参加すれば同じ趣味を持つ仲間と出会い、交流を深めることも可能です。

集中力を身につけられる

幼少期からピアノを習うと、集中力を身につけられるケースもあります。ピアノを演奏するにはリズム・音程・手指の動きなどに気を配り、集中する必要があるためです。ピアノの演奏では「楽譜を読みながら手指を動かす」のように、マルチタスクを行うことも要求されます。マルチタスクをスムーズに行うためには、十分な集中力が欠かせません。

また、ピアノは時間をかけて練習を繰り返すために忍耐力、状況に応じて弾き方を変える必要があるために思考力を養える習い事としても注目されています。子供の精神的成長を図るためにも、幼少期からピアノを始めるメリットは大きいでしょう。

ピアノ教室に通わせるべきかの判断基準

ピアノ教室に通わせるメリットは多いですが、ピアノを習える段階に到っていない子供に無理強いしても、逆効果になるリスクがあります。「ピアノ教室に通わせるべきか」迷う場合の判断基準は以下の通りです。

基礎的な生活習慣が身についているか

ピアノ教室に通わせるためにはピアノの前に1人で座り、レッスンを受けられる状態であることが最低限必要です。また、スムーズにレッスンを受けるために下記の基準を満たした上で、ピアノ教室に通わせましょう。

  • 先生に挨拶できる
  • スムーズに意思疎通できる
  • 平仮名が分かり、「ど・れ・み・ふぁ・そ・ら・し・ど」が読める
  • 1〜5の数字が読める

平仮名が分からないと楽譜を読めず、苦労することがあります。数字を読む力は、ピアノを演奏する際の指番号を理解するために必要です。

体の成長に合わせる

ピアノ教室では子供も大人も、同様のピアノを使用して練習します。ピアノの鍵盤は重いため、体の成長レベルを見て、ピアノ教室に通えるかを判断する方法もおすすめです。

子供の体の成長速度は個人差がありますが、子供の骨格が安定するタイミングは一般的に6歳前後と言われています。指への負担が気になる場合は6歳以降を目安として、子供の成長に合ったタイミングでピアノを始めるとよいでしょう。

ピアノを始める意思があるか

ピアノに興味のない子供を教室に入会させても、長続きしません。子供本人が音楽学習に興味を持ち、ピアノを始める意思が生じたタイミングで入会すると、楽しく継続できるでしょう。

子供のモチベーションをより高めるために、親子で一緒に目標設定する方法があります。目標設定する際は「12月の発表会に父親の好きな映画の挿入歌をマスターし、披露する」のように、具体的かつ期限のある内容を検討すると効果的です。

ピアノを始めるなら教室に通わせるべき?費用や内容について

子供にピアノを始めさせる場合は教室に入会し、プロの指導を受けさせる方法がおすすめです。ピアノ教室では演奏技術のみではなく、正しい椅子の座り方・楽譜の読み方なども指導してくれます。ピアノ教室によっては、子供の発達段階に応じてリトミック指導・マナー訓練を受けることも可能です。

ピアノ教室の形態は集団で参加する「グループレッスン」とマンツーマンで充実した指導を受けられる「個人レッスン」があります。どちらが望ましいかは子供の性格によって異なるため、個性に応じて選択すると安心です。例えば、人前で話すのが苦手なときは個人レッスン、誰とでも打ち解ける性格であればグループレッスンが向いています。

ピアノ教室のレッスン費用は施設によって異なりますが、月額10,000円以下が相場です。ただし、音大出身者のレッスンやマンツーマンレッスンを受けさせる場合は、10,000円を超える月額費用がかかる可能性があります。レッスン費用が安ければ良いというわけではないので、各ピアノ教室の特徴を比較することが大切です。

まとめ

ピアノを始める年齢に決まりはありませんが、絶対音感を身につけたい場合は5歳以下、育脳を意識するなら3歳以下のような理想的なタイミングがあります。そのため、ピアノを始める目的が決まっているなら、年齢を意識することが大切です。

ただし、年齢だけでピアノを始めるタイミングを決めないようにしましょう。年齢と併せて基礎的な生活習慣、体の成長、本人の意思を確認しておく必要があります。また、演奏技術やマナーを身につけるために、プロの指導を受けられるピアノ教室に通うこともおすすめです。