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Column[ コラム ]

ピアノは独学でも上達できる?練習方法や独学の注意点を解説

ピアノは独学でも上達できる?練習方法や独学の注意点を解説

大人になってからピアノの練習をしようと考えている方の中には、教室などに通わずに独学でピアノを学びたいと思っている方もいるかもしれません。ピアノの練習は独学でも可能ですが、アドバイスをしてくれる人がいないため、正しい練習方法を心がける必要があります。

当記事では、独学でピアノ上達を目指すときの練習方法や、練習時に意識しておきたい内容を解説します。ピアノの上達にむけて、ぜひ当記事を参考にしてください。

ピアノを独学で練習する方法

ピアノは独学でも練習できます。独学には自分のペースで学べるメリットがありますが、上達するには正しい知識を持ち、適切な練習を続けることが大切です。

ここでは独学でのピアノ練習法を解説します。ピアノを独学で練習する際の参考にしてください。

基礎練習を行う

ピアノに限らず、技術を身につけるには基礎練習が大切です。ピアノの基礎練習には、指のストレッチと音階の練習があります。

ストレッチは、指を1本ずつ付け根から回したり指の間を大きく広げたりして、指の可動域を広げ、スムーズに動くようにすることを目指して行いましょう。

音階の練習は、ピアノの白い鍵盤(白鍵)をド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドと順に弾きます。その際、指1本で弾くのではなく、右手・左手のそれぞれの指をすべて使って弾きましょう。途中で必ず親指を下からくぐらせる「指くぐり」や、他の指を上からまたがせる「指またぎ」といった指使いのテクニックを使うことになります。

指のスムーズな動きや指くぐり・指またぎなどのテクニックは、ピアノが上達してからも役立ちます。基礎練習はピアノ初心者だけでなくプロのピアニストでも練習に取り入れているので、初心者のうちからしっかり身につけておきましょう。

分からない記号は調べる

実際の譜面には、多くの記号が登場します。譜面を読み進める上で分からない記号が出てきたときは、都度調べるようにしましょう。

譜面の記号には、音の高さや演奏の順番、音の強弱など演奏に欠かせない情報が示されています。記号を正しく理解すると、曲をより正しく、表現力豊かに演奏できるでしょう。また、譜面が早く読めると練習もスムーズに進み、効率よく練習できます。

模範の演奏を聴く

ピアノをうまく弾けるようになるには、模範の演奏を聴くことも欠かせません。

CDや動画などで実際に演奏されている曲を聴くと、音の強弱や曲全体のテンポを掴め、曲をイメージしやすくなります。また、模範となるような演奏を聴くと「こんなふうに弾けるようになりたい」というイメージを描け、独学のモチベーション維持にも役立つでしょう。

模範演奏を聴く際には、練習中の楽譜を見ながら聴くと記号と実際の演奏が結びつきやすく、譜面や記号に対する理解も深まります。

苦手な場所を重点的に練習する

より効率的に練習するためには、弾けていない部分の練習が大切です。曲の練習を始めたら、曲の最初からだけでなく、苦手な場所を重点的に練習する時間をとりましょう。

曲は途中で演奏の難易度が変わったり、弾きにくいパートがあったりするものです。曲の最初から弾く練習ばかりしていると、曲の途中で難しいパートがやってくると弾けなくなり、練習が進まなくなります。

練習のたびに弾いている部分や難易度の低い部分は、意識しなくても弾けるようになります。独学の場合は特に、何を練習するかは自分次第です。苦手な部分は避けたくなるかもしれませんが、あえて意識して苦手に取り組むとステップアップにつながります。

独学でピアノを練習するときの注意点

独学でピアノを練習する場合、先生など周囲の人から注意を受けられず、自分でよくない点に気づけない場合があります。独学でピアノを上達させるためには、次の点に気をつけて練習に取り組むとよいでしょう。

正しい姿勢を意識する

独学の場合、自分自身の姿勢を確認するのは難しく、弾いている最中に姿勢が崩れやすくなります。姿勢が崩れると、演奏がうまくいかなかったり体を傷めたりして、効果的な練習につながりません。以下に、正しい姿勢を保つポイントを紹介します。

  • 全体的に力を入れすぎない
  • 背筋を伸ばす
  • ひじは鍵盤と同じ高さに保つ
  • 座ったときの重心は腰に置く

慣れないうちは力を抜くのが難しく感じるかもしれませんが、おへその下あたりの「丹田」を意識すると肩やひじなどから余分な力が抜けます。

姿勢を正しくするには、椅子の位置や高さを調整するとよいでしょう。椅子にはやや浅めに腰かけ、膝が鍵盤の端の真下に来るように座ると正しい姿勢を保ちやすくなります。

毎日練習する習慣を付ける

ピアノは練習しない日があると指が動きにくくなり、上達が遅れるので、毎日継続的に練習する必要があります。

1日の練習時間は短くても構わないため、毎日練習を続けましょう。長時間練習は始めたばかりのころは楽しく感じるかもしれませんが、練習を負担に感じるようになると、練習が続かなくなる恐れがあります。

練習を習慣化するコツとしては、練習の回数を決めるのがおすすめです。毎日同じ時間に練習するのも、習慣化のための1つの方法です。

また、ピアノの前に座ってもどのような練習をしようか悩むこともあるでしょう。あらかじめ練習メニューを決めておくと、練習内容に悩まず、スムーズに練習に取り組みやすくなります。

モチベーションをキープする

ピアノに限らず、独学ではモチベーションの維持が課題です。練習を楽しく続けるためにも、モチベーションをキープできる工夫を取り入れましょう。

モチベーションをキープするには、練習曲には好きな曲を選ぶのがおすすめです。好きな曲をかっこよく演奏できるようになりたいという気持ちは、練習の強い動機づけになります。
なにより、好きな曲を演奏することで練習自体を楽しめるでしょう。ただし、譜面は自分のレベルに合ったものを選ぶ必要があります。

また、明確な目標を立てるのもモチベーションのキープには効果的です。クリスマスなどのイベントや音楽発表会で曲を披露することを目標とすると、練習に対して自然に前向きな気持ちを持てるようになるでしょう。

自己流のクセを付けない

独学の場合、練習中に第三者から指摘を受ける機会がほとんどありません。そのため、練習に没頭しているうちに自己流のクセがついてしまう場合もあります。

以下は、独学でピアノを練習する際によく行ってしまうクセです。

譜面を見ずに弾く
ピアノが上達してくると、譜読みの段階で覚えられる部分が増えます。うろ覚えで譜面を見ずに弾くと譜面通りに正確な演奏ができなくなるため、必ず譜面を見ながら練習しましょう。
一定のテンポを保たずに弾く
バラバラのテンポで演奏するのは自由で楽しそうに見えるかもしれませんが、曲のリズムが崩れている状態であり、よい演奏とは言えません。メトロノームなどを使ってテンポを維持し、ゆっくりでもよいので一定のテンポで練習しましょう。
音の強弱がない
譜面にはフォルテやピアノなど、音の強弱を表す記号が多く見られます。音の強弱は曲の表現力につながる要素です。最初の練習から強弱を意識し、抑揚のある演奏を心がけましょう。

ピアノは譜面に従って正確に演奏するのが大切です。上記のクセがつかないように、練習の段階から意識しましょう。

早くピアノの上達を目指すには?

ピアノは独学でも練習できますが、上達のためにはピアノ教室などに通うのもおすすめです。ここでは、教室に通ってピアノレッスンを受けるメリットを解説します。

練習のメニューが明確
独学の場合、どのような練習が適切か分からなくなることもあるでしょう。教室の場合、ピアノ講師が初心者用のメニューや教材を提供してくれるため、練習内容に悩む必要がありません。
講師のアドバイスを受けられる
教室では講師が演奏の様子を見ており、正しい姿勢や演奏方法などを具体的にアドバイスしてもらえます。また、分からないことがあればすぐに質問し、その場で解決できる点もメリットです。
練習のリズムを保ちやすい
教室には一定のリズムで通う必要があります。独学のように自分で練習時間を確保する必要がなく、一定のリズムで練習を続けられるでしょう。

教室では、講師の力を借り、モチベーション維持など独学では難しい点をカバーしながら練習の質を向上させられます。

まとめ

ピアノを独学で練習するときは、基礎練習をしっかり行った上で、苦手な部分から逃げないように意識することが大切です。また、定期的に模範演奏を聴き、曲に対する理解を深めましょう。

ピアノは独学でも練習できるものの、他者からアドバイスがもらえないと本当に上達しているか分からなかったり、弾き方に自己流のクセがついてしまったりすることがあります。効率的な練習を行いたい場合は、音楽教室に通うことも検討しましょう。